ツインカム98ユニットをインジェクションでコントロールする最新のH-Dのペイントワークのご紹介。
純正のオプションパーツを多用した、すっきりしたカスタムが施されたワイドグライドを
リアルフレームスで飾るのが今回のオーダーです。

インジェクションセッティングに掛かった費用に軽く驚きながら、今更ながらに商売としての塗装屋の難しさを再認識。。
そんな個人的感情はさておき、今回も気合120%で作業に取り組みます。
【HARLEY-DAVIDSON FXDWG DYNA WIDE GLIDE】
ほぼバリバリの新車状態のワイドグライド。
写真には写っていませんが、ドラッグパイプ装着で上品なだけのカスタムと思ったら大間違いです!!
オーナーさんのご希望で今回はオーソドックスなオレンジ/レッド系のリアルフレームスはNG!
そこで、オーナーさんのフェーバリットカラーのグリーン系とパープル系のサンプルを作成して、好みの方を選んで頂きました。
サンプルなのであまり炎には見えませんが、イメージは十分にすり合わせ可能です。
作業プランの詳細が決まったところで、実作業に取り掛かります。
あっ!このタコメーター内蔵のスピードメーター、僕のにも欲しい!
作業対象パーツが取り外されました。
いつもの如く、クリアーコートされたデカールやラインを削り落とし、塗装下地を作り直します。
塗って研いで、塗って研いで、と作業は進んで行くのです。
車体に組み付けて、その他のパーツとの兼ね合いを記録しておきます。
リアルフレームスはエアブラシ無くしては表現不可なアートワークなのです。
アートワークをクリアーコートして、乾燥室で焼いた後は仕上げの磨き作業へ。
全てのペイント作業が終了したらいよいよ組み付け作業に入ります。
焦らず、慎重に的確に!
F/Rフェンダーの裏側は、自動車の下回り等に使われているチップガードを塗装し、耐飛び石性を向上させてあります。
リアフェンダーを組み込む際に、キズが付きやすい箇所は予め保護しておきます。
僕等の仕事は段取り次第で結果が良くも悪くもなってしまうのです。
普段は手の届かない所もピカピカに!
ウチのアキコさんも今じゃ立派なハーレー乗りなので、この辺の感覚は十分に把握してるみたいです(笑)
無事に完成です。
光源の種類や光の当たり具合で様々な表情を見せる、紫の炎。
タンクサイドとリアフェンダーには、メーカーのロゴを同系のキャンディーカラーで飾ってあります。

リアルフレームスでもっとも難しいのは、その炎に物語を吹き込む事だと僕は考えています。

また、ワイルドなワイドグライドがこの世に産まれ落ちました。